今年も残すところあと数日です。今年は激動の一年でした。
一年間を振り返ることで、たくさんの気づきがきっとあるだろうと思い、こんなタイトルにしました。
きっかけ
思い返せば、だいぶ前に林創建の工場長から軽トラックをキャンピングカーにして旅行に行っているということを聞いたのがはじまりです。あれはリフォーム現場で缶コーヒー片手に2人で話をしていた時です。まだ工場長とお会いして2回目くらいの時です。それから、弊社のお客さんの自宅を大規模リフォームする際に、林創建さんの、特に職人さんと1か月以上、毎日現場で顔を合わせる日々が続いたのを覚えています。
その時からトラベルハウス事業の原型となるシェルを実際に見たり、工場長からどんな風に作っているのかを聞いていました。リフォームの現場はトラブルが頻繁に起こります。材料がない、解体したら思っていたのとは違う、工事が間に合わない、など。そんなトラブルを回避し、なんとか一緒に完工まで頑張りました。そこで職人さんと絆が深くなった気がしました。
トラベルハウスの誕生
トラベルハウス事業が本格的に進みそうだと感じたのは、11月に入ってかと思います。工場長が作ったものを原型として、それをもっと商品として販売しやすいようにするには、図面の引き直し、市場の分析、集客の仕組み、コンセプトを考え、一台あたりのコストを削減し、他社と差別化を図り、きっと売れるだろうというところまで持って行きました。それが、2016年内でした。
そして2017年3月3日より、商品として定まったトラベルハウスを実際に販売していくわけですが、からっきし売れません。ホームページを作り、ネット広告を出し、お客様はポツポツ集まるのですが売れません。営業として私一人が対応しますが、売れません。というかお客様が会ってもくれませんでした。
「他と一風変わった箱を、知らない会社がホームページで販売している。」
その時はそう受け止められていたでしょう。物珍しい商品。それがトラベルハウスでした・・・。
越えられない壁
成果の出ない私は、毎月の会議でずっと怒られていました。
商品は他のキャンピングカーと差別化できていて良いものだ。マーケティングの仕組みはお客様が集まっているのだから、興味があるお客様は来てくれている。それなのに売れない。売れないのはセールス力がないからだ。
そうは言っても、初めてやる営業にどうして良いかわからず、営業本を読んではみても、分からない。そんな月日が数ヶ月間続きました。
トラベルハウス事業は、準備万端で迎えて、「さぁ、これでたくさん売れるぞ!」という気持ちとは裏腹に全く売れなかったのです。その理由は何なのか?認知度がない。それもそうでしょう。まだメディアに出る前の話です。トラベルハウスを知っている人は世の中にいません。軽トラックに載せる箱を売っているデザインのよわい会社としてしか認知されていなかったと思います。
売れると思っているのは売り手だけ。そんな甘い期待を頂いて販売したシェルは、売れません。そんな気持ちでは絶対に売れません。今ならわかりますが、商品がいいから売れるのか?そうではないです。「売れると思っているから売れる」ということをその時は、まだ知らなかったのです。だから、売れませんでした。セールスマンに売る気持ちがないのに売れるわけがない。商売とはそんなに甘いものではありませんでした。
そんな日々を過ごしていた数ヶ月間。営業として力が及ばない日々。
でも、忘れもしません。4月のある日。私は初めてトラベルハウスを売ったのです。
「2017年を振り返って 2」へ続く
小泉